【実践問題PDF】力試し 東大実戦 篠原雅武『空間について』

 ついに、東大オープンが迫ってきました。あまりの難問に解説ばかりが立て込んでしまいましたけれど、予告していた演習問題の配信をします。

 この演習までは是非ともやるようにしてください。これに手応えがあれば、他教科に注力しても良いです。(私も第1回オープン・実戦が済むタイミングで、随筆第四問の演習に入って、文系クラスに本試験レベルでの得点を確実にしていきたいです。青木先生の昨年のペースで独習型の演習課題が出るのであれば、ベースが出来てしまえばある程度ゆだねてしまう方が現実的です。)

 問題は、ここまで〈読まない現代文〉の習得を積んでおいて『見切ってしまう』バランス感覚のなさ。悪いですけど、ここ数年本気で取り組んでいる教員が現在の生活削ってまで見えているものを実現しようとしているのが分からないのはちょっと、コスパにかこつけた「怠惰」なんじゃないかな。頭の良さなんかじゃないね。

 毎年それなりに傾向対策当てているタケトミを見くびってもらっては困ります。今年の2月に、〈r〉のなかの〈R〉、〈ra〉にからむ〈rb〉が、第1問としてはおそらく十五年ぶりに予想通り出題されたということは、それに合わせて〈比喩による離散的な見立て〉を「論拠」を通じて実際に本文のなかで確認するところまでが既定路線となったということでもあります。

 予想していたとはいえ、この地殻変動は大きい。初めからひどく賢い県立府立のトップ一名か、私立で毎年四、五十名受かる名門私立の生徒でないと対応できないようなひどく大きな変化が、目の前で起こっているのです。その人たちに混じることが出来れば受かる。そうでなければ国語だけでも窮地に立たされる。── 国語の入試制度改革(東大も京大も反対していた、バイトが〇付けることになるあのアホな三〇字記述)にもの申す東京大学「平易ながらも自分の力で考える能力を」── 共通テスト導入の前年に、それに対する批判を安全確実にぶち上げるところまでは既定路線ですよ。

  残念ですが、『見切れている』のはそういう人の方なのです。

 繰り返しますが、君たちの受験する直前の混乱に対する対応については、昨年の〈霊の目〉の対策演習を通じてすでに施してあります。そして今、入試の新傾向のなかで、次の東京大学に要求されている、次の流れで重視されるのは「最低限の論理操作の能力」です。そしてそれは、この学年では競争力という意味であと一歩だけ足りていない、訓練が必要な領域なのです

 世迷い言を言っているのではありません。上の数か年の学年には全く足りていなかった現代文の読解能力が、あと一歩で手に入ると言っているのです。ここで訓練を打ち切るつもりは微塵も無いけれども、予告していたとおり、東大オープン直前の対策までは、是非とも付き合ってください。お願いします。

「東大実践問題集第5回 篠原雅武『空間について』:

☆☆ここから先は会員専用ページです。解説PDFもアップしました。 ⇩ ⇩ ⇩ ⇩ ログインしてください ⇩ ⇩ ☆☆


コメントは受け付けていません。