【実践問題解説】いきなり解説配信 読んで!! 篠原雅武『空間について』

 この文章を読み解くさいの基本的なヒントは、2次元的にイメージされるベン図などの集合図や論理関係についての図表を、実際の地図に重ねて同一視してはいけない」ということです。

 一見するところ、ごく当たり前のとても単純な話ですね。

 概念図と現実の位置関係を図形的に重ねてはいけない。だけれども論理学をちょっとかじるくらいが関の山である現代文の先生は、そして受験生の諸君は、図で表したものを言語的に説明し直すとか、文脈上の誤解を防ぐため別の表現形式に論理関係を変換するとかいう作業に対して大変不慣れです。自分の捉え方の間違いに気づいても、それを短時間では言語化できない。本当に頭のよい人であればその言語化の訓練に対して、何よりも「自分が違和感を感じなくて済むように」「自分のために」努力をするのではないかと思うのですが、焼きの回った凡人やまだ覚悟の足りない若者は、そこまでの境地には達していないことの方が多いものです。

 その虚をスキを突いてくるような出題が、極めてまれでしょうけれども場合によっては本試験で実際に狙われるかもしれない。だから2007年みたいな周到な引っ掛け方をする過去問の類似の問題としてこの「篠原雅武『空間のために』」を読み解いて、文章の伏線となっている同じ論理を展開をしている部分を、多少強気にでも集約していく練習をしてもらいたいのです。

「東大実践問題集第5回 篠原雅武『空間について』:

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