【お便りコーナー】本試験の解き方どうすればいいですか①
【プチ解説?】直近2019年度 〈r〉ばかりの文章のはざまで

 このブログでは皆さんからタケトミへの温かいメッセージやご質問をお待ちしています。

 解説が空回りするとかもう一言必要だったとかそういうことは避けたいし、そういう場合は加筆修正をすればいいわけですから教えてください。ブログもMLも放課後特別講習みたいにインタラクティブではないので、模索しなければ納得のいく教材にはならないはずです。教材として充実する方向ならば、どんどん質問してもらえたらうれしいです。

 さて、メールをいただきまして皆さんの近況が分かりました。直近の本試験を演習でやっているんですね。

 こちらについてはグーグルクラスルームの方にすでに昨年度のうちにアップしているところですが、第一問についてはお伝えしたとおり、レトリックが複数出てきて対立や包含の関係をなす「〈r〉のなかの〈R〉」の、かなり難しいバージョンになります。これは簡単にはゼッタイに解けないです。だからほぼ全ての人間が〝ある程度で〟手を打とうとする。でもそれがドボンなんだな

 こちらについては、ほかの年度と関連付けながら上手に【プチ解説】くらいの位置付けで後のほうでもう一度やろうかと考えていたのですが、いまやっているなら私の方から雑なアドバイスをいくつか挙げておきます。

2019年度 第1問 『科学と非科学のはざまで』」:
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① その前の年度と対照的に、論理的には文章の前後半で繋がっていると言い難いので、あきらめて読み飛ばさねばならない。論理的に読もうとする人は戸惑う。そこで立ち止まらないように注意

② 複数の比喩表現が出てきていて、この〈r〉たちの読み取りだけがその論理の飛躍を修復するてだてとなっているのに、筆者本人がその比喩たちについてうまく描写できていないから、忍耐力が要求される

③ その結果として、論理的なつながりのある大きく言って文章の前半/後半(※何分割できるか資料を見返していないので不確かでごめんなさい)の、前半ー後半の両方に出現している〈r〉、もしくは前半ー後半で鏡合わせの対比の関係にある〈ra〉ー〈rb〉を「かなり」それこそ「かなり」必死に探さないと正しく読むことができない

④ そうした〈r〉間の関連性や論理関係の図ができて初めて、問1から問4の一二〇字までがセットでごっそり得点できる

①から④のポイントを踏まえて解説しているのが昨年度のクラスルームの解説です。昨年度の解説はあくまで飯田学年の連載最終回のために書いたものだから、分かりにくい部分はあったかと思います。

 次に解説するときにはもう少し気の利いたことを加えるかもしれませんが、まず強調しておかねばならないのは「この本文は基本的に破綻した文章である」ということです。簡単には読めないことを本文に忠実に解答に示した人が「賢い」とされるパターンの出題なので、「わかったふう」に美しい解答する人たちにはアカの斜線の裁きが残酷に下されていく、ヤバイ問題だと思ってもらえたらいいと思います。

 でも思い出してください。
〈霊の目〉の話のなかにも、レトリックを読み取る作業のなかに「遺骨収集という新しい習慣を含むか含まないか」「現代では遺骨収集をするのかしないのか」という論理関係(包含関係)が訊かれていたことを。もちろんそこは、残酷なくらいに単純で決定的な理解力の差として得点に現れるのです。

 Rが出てくる問題というのはだから、◯付けする側からすればシンプルなのです。
〈レトリック〉が入ったさいに文章の論理は飛躍する。レトリック追えていなかったら論外でバツ、筆者の論理が飛躍した瞬間がどこか解答できなければバツ、そこまで勘づいている人には技術力もセンスも花マルをあげる。大学の教員クラスの知性にとってはチマチマした部分点をサービスする気はないと思いますので、昨年のこのレトリック祭りは、採点は早いけど死屍累々といった形容がふさわしいんじゃないかと思います。

 こうした観点からいくと、この作業をしていない他社さんの模範解答は、やった人間からすれば〈赤子のような無垢な感じ〉で可愛らしいですね。みんなそこから大きくなればいいのです。

 そういう批評眼や違和感を、たとえわずかでも高3の7月中に持つことができているとすれば、それは「浪人しなくて済む読解力・思考力」だということですよ! 難しい年はいま私が言うようなところを自分でできる人たちだけが得点しているわけですし、そういう人たちははじめから予備校で教えてもらう必要がない。新書あたりを自分で読んで(この2019年度の出典も光文社現代新書ですが)「こいつの比喩ヘッタだな」と思いつつ(実際そういう書評は多い)、ほかの本と見比べながら勉強しているわけです。

 そういうハイレベルな人は世の中にまあまあ存在します。それは灘や開成や桜蔭の東大合格者のなかには、半分くらいはいるのでしょうね。筑駒の東大合格者の中でいうと7割くらいいるんじゃないですか(教員が教えない学校なので)。黙って満点取ってくるけど、目の前の教員のいうことなんか当てにしていない人は、脱ゆとり世代の現在は各科類に5、600名くらい全国から結集してくると思います。

 君たちはそれを、自分自身の知性を鍛え、総合的な実力と技術力で得点することによって凌駕すればいいことです。総合力、技術力がない人はすごく多いから、君たちの勝ち目は十分にあります。問題はただ一つ、知性を高める意識がないまま敵を知らずに単純なアタマで半端な訓練してたら、そら負けますよ。そこだけです。

 ついにオープン模試が目前になっています。ここまで模試で上位を狙う学習をしてきたことを、もっとハイレベルで生かしていかなければいけないので、セルフプロデュース力がとっても大事になります。結果が返却されるのが9月下旬だと思いますので、「(マーク模試も含めて)科目ごとの目標」と「第2回を迎え撃つに十分な、8月中旬から9月中旬までの強化メニュー」を自覚、記録、点検する意識が必要でしょうね。がんばってね。

 この年度の解説はまた時期をあらためて加筆修正します。次の記事ではお便りにお答えして、「ユニバーサルな(どんな文章にも使える)読み取りの戦略」についてお話しします。

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