新年度を迎え、二〇二二年度入試に向けた準備が始まったところかと思います。武富 諭と申します。この記事では、このブログの趣旨と簡単な自己紹介をさせてもらおうと思います。
このブログは、半会員制・非営利で運営している上位国立大学二次入試の現代文の解説を目的にしたものです。経緯としては私の家庭の都合による転勤に伴って、前任校の受験生に向けてリアルタイムで綴った記事が中心となっています。
コロナ禍に対応すべく、現在では多くの学校においてリモートでの講座・動画による解説講座が開設されていますが、以上のような理由でこのブログはさらにその前の年度、二〇一九年~二〇二〇年春に執筆したものが中心となっていますので、そのようにご理解ください。
このブログの趣旨について
タイトルの通り、このブログは入試現代文の読解戦略について解説することを目指したものです。
一言で言えば、入試で問われている論点の見抜きかたや取りまとめかた、伏線の読み取りかたには、現代文テーマの理解や受験生の思考力とは独立した難しさがありますので、文系理系問わず、入試に記述が必要な人に対してその演習をうながす物となっています。
当初の趣旨と、成果
私の技術的な限界・制約もあって、当初このブログは、前任校の受験生のスケジュールにあわせてとにかくテキストによる実況中継的な解説を必死で書いていくというかたちで進めざるを得ませんでした。中学生の時から高校二年生まで教えてきた顔なじみの生徒に向けて、その授業内容を発展させたものを入試段階の仕上げとして記事を書いてきたのですが、それでもぎりぎり合格するかどうかの瀬戸際にいた受験生のみんなに対して、はたして言葉で十分に説明できたのかどうなのか、いま振り返っても悔やむ部分があります。
昨年の二〇二〇年度も、前任校NYG高校の高1生のときに一年間だけ担当・担任した受験生向けにブログを開放し、前年度に執筆した記事のまとめを行い、受験で要求されるテクニックを別立てで記事にしました。それがメニューバーにある「戦略まとめ」の項目です。こちらも、対象とした受験生集団が私の在籍時に学習習得したものを前提とした編集をしましたので、彼ら彼女らが学習済みである基礎的な部分のまとめ記事については、二〇二一年四月の段階ではまだ部分的に整っていない状態です。申し訳ありませんが、そのつもりで読んでいただけると幸いです。
この二年間のなかで、前任校NYGは大躍進を遂げました。この二年間の卒業生に対して中学時から少なからず国語科を担当してきた私としては、正直なところ国語力だけは全国最上位とは言い難かった生徒たちを、何とか出口の段階で他校を圧倒するところまで持ち上げることができたという思いでいます。
勝手な話ですが、大阪府に学区制が導入され府立高校が優秀な生徒を一箇所に集めるという流れのなかで、東京への進出は前任校にとって急務であり、それを学園長に進言したなかの一人が私です。
その改革は成功を収め、NYGが全国区の知名度を得るようになったのは個人的にもたいへん幸せなことでした。この次の代からのNYG生:中学入試段階から基幹教科に欠点がない状態で入ってきている二〇二二年度入試以降のNYG生には、ことさら「現代文の読解のテクニック」として明示する必要はないように思いますので、前任校にとっても私自身にとっても、ひとまず歴史的な役割を終えたブログサイトということができると思います。
今年度のブログ運営について
でも、見た目と違って、私の授業外での取り組みは続行中です。
最初の卒業生をブログによるリモート解説でサポートして以降のブログの更新ペースが鈍っているのは、「テキストによるポイント解説に限界を感じているため」です。
実際には、対面授業でなくても大学入試レベルで要求される記述試験の勘所をなんとかして解説したいと考えて、あれこれと動画解説の準備とそれに必要なプログラミングの修得を進めているところなのですが、縦書きブログ、入試本文の版権を配慮した教育機関水準の会員限定記事エリアのセキュリティ設定、そしてそれに伴うブログシステムのバージョンアップと携帯端末との相性問題の解消など、システム管理者としてすべき作業が多くあり、三歩進んで二歩下がるというような状態が続いていることをご了解いただきたいと思います。
コロナによる本業のリモート授業への対応がようやく一段落ついたところでもあり、今年度は去年よりはペースを上げた更新ができると考えています。
現任校の高校三年生にも個別対応で学年下請けのかたちであれば関わることが可能、という回答を頂いたので、他学年の先生の迷惑にならない・他教科の先生の指導の迷惑にならない範囲で関わっていきたいと考えています。
それで、現任校の受験生の皆さんには、特に現代文のテーマ理解とは全く違う領域として得点に関わってくることを強調しておきたいと思います。記述が苦手・予備校の解答と見比べて自分がどのくらい書けているかわからないというような悩みには対応できると思いますので、国語研究室に相談に来てもらえたらうれしいです。
また特段直接の用がなくても、このブログ記事についてはクラスルームのアカウントがあれば自由に立ち読み可能ですので好きにログインしてください。武富に古文の先生というイメージしかない人も、ここでうさんくさい現代文チート技で得点アップを実現する私の新たな一面を知っていただけるととても嬉しいです。
まったく武富と面識がない人へ
iOSのメジャーアップデートによる障害のために、昨年の冬からこの春にかけて、ブログを開放状態にしてきました。これは企業による端末のシステムアップデートが、全世界的にブログの基幹システム「ワードプレス」の古いバージョンを強制的に表示不可にするものであり、受験のいちばん大事な期間にたいへんな迷惑をこうむり、その対応としてやむなく公開していました。
そのため、「入試直前まで全部読めてたのに記事が読めなくなった」と思っている人がいらっしゃるかもしれませんけれども、先述のとおり現代文はテキスト本文の版権の問題がありますので、このブログについてもやはりそのまま記事を全公開というわけには行きません。iOSアップデート後のブログのセキュリティ問題の復旧後も、読解戦略のおおまかなところは読めるようにしてありますし、今後とも「各過去問の攻略上のポイントはどこか」ぐらいまでは世間のブログ並みに公開していこうと考えていますので、何とぞご了承ください。
世間はコロナの問題もあって、教育機関に対してはGoogle classroomによる閉鎖空間に対する著作物の寛大な扱いが続いています。今年度も引き続き前任校と現任校の受験生・既卒生に対しては、私とまったく面識がないとしてもログインできて、教材解説PDFにアクセスできるようにしておきますので、NYGなりMHの学校のクラスルームアカウントを使って自由にログインしてください。
ログインにまつわるセキュリティ上の細かい内容については、メニューバーにあるプライバシーポリシーを確認してください。グーグルの力を借りた、善意による単純な運用です。今後ともどうぞよろしくお願いします。