非論理的な〈レトリック〉を論理的な筋道に使った面倒くさいケースは、2019年度「科学と非科学の〈はざま〉で」の直近ではこの14年度「馬の歯」になるでしょう。
理科類を受験する人にもこの記事を勧めているのは、大学が好んで出題する文章中のテーマ、モチーフ(題材)に、具体物への置き換えや構図の単純化を伴う〈レトリック〉が悪さをするということはいわば必然であり、その読み ...
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随筆2 2014年度「馬の歯」③【〈r〉の抽出と構成の〝逆算〟】
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随筆2 2014年度「馬の歯」②
【(ex)と〈r〉の読み方まとめ】
問いという〈光の明るさ〉は〈ずぶり〉と日常に入り込む「本試験の文系第4問」2014年度の解決編です。添付したPDFですぐに構造把握できる難易度であるぶん「記述」作業を遂行するまでの戦略の質が争点となる出題となっています。
謎解き自体が多少手間なので、本題にさっそく入りますが、この演習課題の2014年度は、4つの設問の傍線部のすべてに〈象徴表現〉があるのに皆さんも気がついたかと思います。
複数のexをどう扱う ...
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2011年度第1問「風景の中の環境哲学」①
PBL系の例題 復習対策して速解を目指そう前回予告した課題解決型の練習問題として、アクティブラーニングが前期教養の基軸として定まった時期である二〇一一年度の問題を挙げたいと思います。論理展開が正しく分かりやすい論説文なので、二〇一六年度よりもすっと読めるはずです。二〇一二年度の『意識は実在しない』(物心二元論)とともに、自分が読み解きの手順がスムーズにできているかどうかのベンチマークを取るための復習課題と ...
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随筆2 【プチ解説】2014年度「馬の歯」① 漠然とした引用 exの囲み方に慣れる
「本試験の文系第4問」(随筆)の対策です。
令和になって初めての出題で、第1問には最近の傾向であるロジカルシンキング系の出題がなされる可能性が高まっているぶん、かえって文系第4問は一見すると曖昧もしくは一見非論理的な文章が出題される可能性があります(同時に第3問は政治を扱った日本漢文または漢詩文が出題される可能性も高いでしょう)。文科の受験をする人たちにとって ...
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2016年第1問「反知性主義者たちの肖像」④
【書きかたと模範解答】相手に届く、濃密で簡潔な論拠の書きかた課題解決型の対策はポイントが多くて大変ですが、ようやくここで記述をする段階に入ってきました。理路を明確にした、最短経路の記述解答を書きましょう。
前の記事までの作業を通して『筆者自身の問題のとらえ方』いわゆる〝問題の本質〟が見えてきた人は、書かなくてよい些末な理屈というのがだんだんと分かってくるはずです。
たとえば「三次関数の実数解の大小だけ考えればいい ...
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2016年第1問「反知性主義者たちの肖像」③
批評的思考 「筆者の立ち位置」把握した瞬間、何が起こるか?2016年度第1問の続き、さらに劇的に読めるようになるテクニックです。
試行錯誤して膨大な時間を消耗する「論点の整理と論拠の集約」について、どういう方針で最初に何を行うか?についてのお話です。クリティカルシンキング(批評的な思考)という意味では、筆者が話を組み立てる方向性に対して、情報や主張はどのように配置されて結果的にどういう理屈になっているかを、脚色を ...