【ロジカルシンキングのお題としての「批評」】
ロジカルシンキングの批評対象としての掌編、それが『白』の立ち位置かと思います。一言で言えば、この文章は体よく結論をとりまとめただけの悪文で、筆者によってまとめきれなかった中盤の論理:世阿弥の芸術観〝日々の初心〟が置き去りになっています。
一二〇字には出てこない、〝本来この随筆が核心とすべきだったところ〟の読解について、こ ...
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2009年度第1問 原 研哉『白』③
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2009年度第1問 原 研哉『白』②
【論拠の構成の総括】テーマに関わる論理展開の分岐【ロジカルシンキングのお題としての「批評」】
きわめて「現代文」的に〝テーマ学習〟の題材の面からこの年度を読み解くとするなら、「個々人の人生賭けた一発勝負vs集団による常時アップデート」という、知的財産の成立プロセスの対立についての〝批評行為〟が本文の中心的な話題になっているということができるでしょう。〝批評〟ということはつまり、筆者なりの手法であるものを上げたり ...
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2009年度第1問 原 研哉『白』①
一見簡単な「評論」を珍しく出題した大学の意図とは国語総合の教科書にある文章で、授業で取り扱ったついでに投稿します。原 研哉の『白』です。
この記事のタイトルの通り、「評論」の中でも明確な「現代の技術文明批判」をテーマとしていて、難解なことは何もないような初歩的な文章かのように扱われることも多いのですが、東大の出題する第1問としては珍しく、かなり〝批評〟の趣の強い文章であり、筆者の主観による比較と価値意識に付き ...
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【あらためまして】2021年初春に受験をする皆さんへ
Gスイート(グーグルクラスルーム)を利用されている皆さん、あらためまして、武富 諭と申します。こんにちは。そしてはじめまして。
うららかな春の日に云々︙︙とご挨拶したいところですが、コロナウイルスのために状況は一変し、このブログも仮稼働のままでもとにかく現任校の皆さんにも公開する方向で、転用したいと考えています。
そもそもこのブログは、わたく ...
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【プチプチ解説】2020年度第1問小坂井敏晶『神の亡霊 近代の原罪』
皆さん、お疲れさまでした。毎年この2月25日26日はお祭りのつもりで、今年も実況中継に向けて準備していたつもりでしたが、東京大学の国語に関して言えば、〝血祭り〟に近いものでした。
第1問論説、第4問随筆ともにPBL型の発展的な出題、なおかつディスり構文に加えて、随筆では「はぐらかしの構文(?)」が連発するなかで〈r〉が多重化した文章でした。かんたんな解説をしたいと ...
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一日目 お疲れさまでした
第1問、第4問ともにPBL型の発展的な出題、なおかつディスり文脈とまさかのはぐらかし(!)が連発するなかで〈r〉が多重化する文章を読まなければならないという〝蓋を開ければてんこ盛り〟な問題構成になっていました。今回の場合無策だと何も読めず書いたところで0点の勢い(百二十字記述でお情けをもらうのが関の山)なので、皆さんが何か書けたのだとしたら、そのままそれが平均層に ...